陽時計と日々記

三十路過ぎて囲碁を始めてみるおっさんのブログ。

棋書「世界一やさしい手筋と詰碁 スラスラ解ける318題」

と言うわけで一冊目。最初に買った本です。ネットでは「一桁級まではこの本だけで大丈夫」と言われているぐらい、入門者や初心者に勧められている本です。

手筋と詰碁の本ですから、これでルールを覚えるのはムリなのですが、最低限必要な手筋はこの本に全部載っています。ですから、「ある程度はこの本だけで強くなれる」と言うのは、あながち嘘では無いと思います。コウやセキについてはあまり触れられていませんが、難しくなるためだと思います。特に初心者にはナカデの問題が充実しているので、ナカデの基本を覚えるには良い本だと思います。

しかし、「世界一やさしい」と銘打たれているものの、何気に少し難しめの問題がちょこちょこ入ってます。ですので、初心者の方がスラスラ解くというのは、なかなか難しいのではないかな、と。覚え始めたばかりの方が、これを読んで間違いが多くても、「世界一簡単な本のハズなのに…」と、落ち込むことは無いです。

大体、今の私で10~15級ぐらいだと思うのですが、このぐらいでパラパラめくって読んでいける程度の難しさです(数問は少し考えます)。一冊読み終えるのに15分くらい?30分はかからないくらい。手筋なんかは本当に基本の手筋が問題として挙げられていて、これを全部身につけられていたら、そんなに変な失敗はしなくなるのでは、と思うぐらいです。

この本のレビューを読む方は、おそらく入門直後や初心者の方が多くなるかと思いますが、詰碁は頭の中で完結して解くもので、盤に並べてはいけません…と言うのは他の方からの受け売りなのですが。詰碁はヨミの力を鍛えるもので、頭の中で考えられるようにならないといけないそうです。実戦では、一手一手打ちながら考えて、失敗なら手を戻す…なんて事はできませんから、最初の一手から根拠を以て正解している必要があります。ですから、回答を見て盤に並べて考えるのは構わないのですが、問題を解く時は頭の中だけで考えるようにしないと上達しない、そうです。

入門直後の頃は、おそらく9路盤から入ると思うので、あまり詰碁や手筋の重要性を感じないかも知れません。「そういうんじゃなくて、もっと打ち方とか知りたい」と思う方も居られるかと思います。私もそうでしたし。しかし、詰碁と手筋というのは、どのみちいずれ必要になるもので、これをやらないと強くなれません。スポーツで言うところの筋トレみたいなもので、経験値として蓄積して強くなっていくような感じでしょうか。何度も問題を繰り返し解くことでヨミを鍛えることになるので、無駄にはなりません。

この本は、入門直後の方でも解きやすい問題が多く、取っつきやすい本だと思います。大きさも持ち歩きやすい大きさですし、オススメです。私ぐらいの棋力の方でも、基本に戻ってみたい時には良いです。基本的なナカデがまとめて復習できるのが便利。


マイコミ囲碁文庫シリーズ 世界一やさしい手筋と詰碁 スラスラ解ける318題

この本以外となると、日本棋院が出している"基本が分かる囲碁トレーニング"シリーズになるのかな?そっちも良いそうですが、私はそっちは手を出していませんので、わかりません。本屋さんで少し見たことがありますが、徐々にステップアップしていくのを体感していきたい方には、あっちの方が良いかも。