陽時計と日々記

三十路過ぎて囲碁を始めてみるおっさんのブログ。

8/7 囲碁レンジャー。

毎月、第一・第三金曜日に西宮北口で行われている囲碁サークル"囲碁レンジャー"には、ここ1年くらい、ほぼ毎回参加しているのですが、年に数回、プロの棋士の方が来る事があって、参加者は年に1回だけ指導碁を打って貰う事ができます。いつ、誰が来るのかはわからないのですが、今月末にちょうど息子とペア碁の大会に出ることもあって、タイミングが良いので見て貰うことにしました。来られた先生は関西棋院の井上直紀 三段でした。

 

で、九子はアレだし七子くらいで見て貰おうかなぁと思ってたのですが、最近なんとなく序盤で失敗することが多い気がするので、「序盤から見て頂きたいので、三子で頑張らせて貰っても良いですか?」と聞いたところ、快くOKして貰う事ができたので、三子で。まぁ何子だろうと碁にしてもらえるだろうってのもあって、結構気楽なもんです。

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(;FF[1]SZ[19]PB[自分]PW[井上 直紀 三段]BS[0]WS[0]KM[0.5]HA[3]RU[JP] RE[W+R]AB[pd][dp][pp] ;W[cd]TL[1,0];B[ed]TL[2,0];W[hd]TL[2,0];B[ef]TL[0,0] ;W[cf]TL[1,0];B[cc]TL[0,0];W[bc]TL[0,0];B[dc]TL[1,0] ;W[bb]TL[0,0];B[jc]TL[3,0];W[ie]TL[7,0];B[gc]TL[4,0] ;W[hc]TL[0,0];B[hb]TL[0,0];W[ib]TL[0,0];B[gb]TL[1,0] ;W[ic]TL[1,0];B[jb]TL[0,0];W[ja]TL[0,0];B[ge]TL[11,0] ;W[nc]TL[5,0];B[pf]TL[9,0];W[qh]TL[1,0];B[qj]TL[2,0] ;W[oh]TL[8,0];B[pb]TL[3,0];W[rf]TL[7,0];B[re]TL[0,0] ;W[qe]TL[0,0];B[rd]TL[1,0];W[qf]TL[0,0];B[pe]TL[0,0] ;W[nf]TL[1,0];B[og]TL[4,0];W[ng]TL[0,0];B[ph]TL[0,0] ;W[pi]TL[0,0];B[pg]TL[0,0];W[qi]TL[0,0];B[oi]TL[1,0] ;W[pj]TL[3,0];B[nh]TL[0,0];W[qm]TL[7,0];B[qo]TL[1,0] ;W[lc]TL[27,0];B[nq]TL[20,0];W[fq]TL[3,0];B[dn]TL[1,0] ;W[cq]TL[0,0];B[dq]TL[0,0];W[dr]TL[0,0];B[cp]TL[0,0] ;W[br]TL[1,0];B[bq]TL[0,0];W[cr]TL[0,0];B[ci]TL[0,0] ;W[jp]TL[5,0];B[nk]TL[2,0];W[qq]TL[34,0];B[pq]TL[1,0] ;W[ro]TL[2,0];B[rp]TL[0,0];W[rn]TL[1,0];B[rq]TL[1,0] ;W[fo]TL[2,0];B[dl]TL[11,0];W[lq]TL[12,0];B[kf]TL[15,0] ;W[ke]TL[9,0];B[gp]TL[0,0];W[fp]TL[0,0];B[ho]TL[3,0] ;W[hq]TL[2,0];B[gq]TL[1,0];W[gr]TL[0,0];B[hn]TL[0,0] ;W[fm]TL[3,0];B[jn]TL[1,0];W[qc]TL[20,0];B[qd]TL[2,0] ;W[pc]TL[0,0];B[oc]TL[0,0];W[ob]TL[1,0];B[qb]TL[2,0] ;W[od]TL[0,0];B[rc]TL[0,0];W[mr]TL[187,0];B[nr]TL[0,0] ;W[ns]TL[3,0];B[os]TL[0,0];W[ms]TL[0,0];B[qr]TL[0,0] ;W[om]TL[9,0];B[ik]TL[7,0];W[or]TL[6,0];B[ps]TL[0,0] ;W[np]TL[0,0];B[oq]TL[1,0];W[mq]TL[10,0])

棋譜をアップロードするのも久々ですが、家に帰ってから思いだして入力しているので、若干手順が違うところもあるかも知れませんが、大体こんなもんです。この後の手順があやふやなんですが、もうこの時点で「これもう追いつかないんじゃね?」という雰囲気。で、ここからたしか30手くらい進んで投了という流れでした。中央で若干戦いが起こったりして、数目黒地が付いたりしたんですが、白5からケイマに打たれたり、ちょっともうどう考えても追いつかんな、となったので。

で、検討の内容としては、大まかには、

  • 黒10では黒4から一間にトブ方が良かった。
  • 黒20では黒10から二間に開くのが良かった。後述。
  • 黒26は早すぎる。白79のノゾキも残る。この手で黒22の左に一間にトブ方が良かった。
  • 黒34は厳しくて良い手。白は25を助けられない。
  • 黒58はぬるい。後述。
  • 黒66はぬるい。77辺りにケイマに出て行くのが雄大で良い。

と言う感じで…総評としては、「序盤は悪くない。中盤以降の戦いに入ると変な手が増える」と、(これ序盤ええんか…?)という疑問が残るんですが、いつもよく聞くフレーズを頂きました。

黒20に関して、ちょっと二子捨てるのが早すぎる、と。まぁ言われてみればそのとおりなんですが、サガリを効かして捨てるくらいなのかな…と。思ったんですが、確かに黒10から二間に開けば星からのシマリも兼ねた位置で、比べりゃ実戦の進行がカスすぎるくらいに「その手しか無い」ぐらいの手なんですよね。全く気付かなくて、他に黒20で考えた手は黒18の右に一間にヒラく手だったんですが。「それもありますが、かなり難しくなります」との事。まぁ逃げるだけはできるだろうけど、攻められ放題になりますからね…。

で、黒58では白47と黒57の間に打ち込むのが良かった、と言われました。つまり以下の進行を目指すのが良い、というわけです。

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「黒5でブツカリはどうですか?」とか、これはこれで検討がまた枝分かれしていったんですが、とりあえず右下スミとの連絡も出来ていますし、簡明なのは、この進行。で、この手も当然考えたんですが…(どうせ打ち込むならシチョウアタリ打ってから打ち込めばいいんじゃね?)と思って打ったのが黒58だったわけなんですが。よく考えたら、こんなん全くどこにも響かない手なので、白59で65に飛ばれるだけでアウトなんですよね。結局、白59では先手で良いように右下スミを荒らされた上、白65打ち込みのスキを消されてしまいました。と言うわけで、「実は打ち込む前にシチョウアタリを決めてから打ち込みたかったんですよね…」と言ったところ、「あ、なるほど。じゃあここに打ったらどうですか?」と言って貰えたアドバイスが以下。

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これだとAとBが見合いになっていて白はかなり悩ましくなるとの事。白はAに打たれるわけにはいかないのでAの一路左にコスミツケを打つくらいになって、黒は次の手でBに打ち込める、というわけで。「すぐに打ち込むよりこっちの方が良いですね」との事でした。

この指導碁に関して言えば、「次45に打とう」と思ったら、まさに45で白に打たれた、とか、上に書いた「シチョウアタリ打ったら打ち込もう」とか、他にも"次に打とうと思っていたところに即打たれた"が多くて、常に一歩遅れた考え方なんですよね。考えてみれば、自分のような級位者がひと目でわかる大きいところなんて、プロの先生から見たら寝ぼけててもわかるわけで、そんなところを"次に行こう"なんて悠長な考え方をしてたら、そりゃいつまで経っても行けないわけですよ。で、ちょうど半年くらい前に、とある人に「ヨシダさんは"次に切りますよ"っていう優しい手が多いので、そういうところをすぐに切れるようになったら、今より二段階くらい強くなると思いますよ」と言われたのを痛感しました。色々と勉強になった指導碁だったんですが、特にこれが一番の勉強になりました。

で…これが生きたのか、次の日の古友会で、古家プロの指導碁では褒めて貰える手が打てたのですが、それは序盤がさっぱり思い出せず、棋譜が作れないという…。