陽時計と日々記

三十路過ぎて囲碁を始めてみるおっさんのブログ。

1/28 ちひろ教室。

月曜日はエストレラで行われた中條先生の教室へ。30分ほど遅れたので途中からの参加でしたが、プロの実戦の棋譜の解説でした。

ざっくりと言えば、模様を張る白と、地に辛い黒、中盤に入って、後一手で白が模様を完成させるというタイミングで模様を消しに来た黒…じゃあここから生徒同士で続きを打ちましょう、という内容。私は最初は黒を持ったのですが、そろそろ終盤…と言うタイミングで、「局面を戻して白と黒を交換して下さい」との事。つまり、白から打つ場合、黒から打つ場合の両方を経験してみよう、という内容でした。どちらも黒が消しに来たところですから、白番からです。

で…勝ったか負けたかは、どちらも最後まで打たなかったので分からないんですが、そんなに悪くも無かったんじゃないかな、と。基本的に自分自身が模様を張るスタイルですから、白ならどこから消されるのがイヤか、黒ならどこから模様を制限させるべきか、なんとなく分かる…というか。

基本的には「模様は囲ったらダメ」と良く言いますし、宇宙流の第一人者である武宮先生なども同じような事を言ってますし。で、最初に黒を持った時、相手の方が黒の消しに対し、内側の地を囲うように打たれたので、後は消しに使った黒を効かせて暴れ回るような内容で中央の地を無くしつつ模様の拡大も防ぎつつ、自分の地は増やす、といった感じで、意図した内容としてはほぼ成功でした。

逆に白を持った時は…(多分、正解はココなんだよなぁ…)と思ったんですが、そこに打ったところで模様を生かせる自信が無かったので、他に打って、模様と逆方向に厚みを作ってから、模様に近づいていく…と見せかけて、他の場所に模様を作って結果的に中央を取る、という方法に。結局これもほぼ成功でした。なんだったかの本で「模様は移動する」というのを見た記憶があるんですが、あんな感じですかね…。この対局も、そろそろヨセというところで「じゃあ実戦の進行を…」と中断に。

で、実際にプロが打った手は、私が上で思いついた手と同じでした。まぁ一手予想するだけなら、状況が状況だったもので、そんなにムズカシイ問題でも無かったと思うんですが、結局はその後の進行ですよね。黒がどう応じてくるかにも寄りますし…その先の進行は、「なんでそうなるのか、ようわからん」と言った感じで、とどのつまり、プロの考えてることは、ようわからん…という感じでした。

しかし、人の打った碁の続きを打つ、というのは、難しいです。何を意図して打った手なのか、全然分からない手があったりするし…。自分の碁なら、何かしらの意図を持って一手一手打ってるもので、それも分かっているからこそ次の手が思い浮かんだりするもんですが、他人の碁ってのは自分の碁のスタイルとも全然違いますし、自分の知らない定石の途中だったりしますし…既にある石を有効に使う事を考えるという意味では、続きを打つという事も勉強になるのかな、と思いますが、布石の勉強にはならないでしょうから、中盤の勉強って事になるんでしょうか。うーん。

で、今日学んだ事。

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このよく見る形。このAの手の意味について。これは三々に入る時の事を見越した手なんだそうで。

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実はAの場所に石があったことで、三々に入ってから定石通りに進んだ場合、黒を切る手があることに。この後の黒の対応にも寄りますが、黒4子か2子か、どちらか取られそうです。なので、Aに飛ばれた場合、コスむなり何なりして三々を守る手を考えておいた方が良さそうですね。

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続いて、この形。こういう形もよく見る形ですが。

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白からここに打たれると、かなり厳しいとの事。理由は、

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こんな感じで黒2子がピンチな状況に。黒から白2子を攻めれば白2子は取れますが、黒は上から封じ込められてしまい、あまり良い展開にはならなさそう。

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かと言って、上からフタをすると、分かりやすく繋がってしまいます。結局、ここに打たれた場合、どうやっても黒は困ってしまうようで。

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で、正解という手は、特にない、との事。だから逆に言えば、手抜きする、という選択もあり得る、と。また、図のように、まず白の連絡を遮ってから、AやBに打つ、という手もあるのでは無いか、との事でした。

これは覚えておいて損はないかなー、と。有効に使えるようになれるかどうかは別として…いずれ、なんかしら使えそうな気はします。