陽時計と日々記

三十路過ぎて囲碁を始めてみるおっさんのブログ。

天地明察と関連イベント。

土曜日に映画"天地明察"を見てきました。で、ただ見てきただけでは無く、この日に囲碁ステーションのイベントで、「天地明察を見て語ろう、囲碁も打とう」というようなイベントがあったので、それに参加してきました。

イベント自体はエストレラで行われまして、参加していたのは、いつもの囲碁ステーションのスタッフ四人の方と、ウチの家族三人と、女性一人、男性一人という…ちょっとまぁ寂しい感じでしたが、私としては人が多くて誰と話したら良いのやら…という事にならず、全員でワイワイ楽しむという感じで楽しかったです。天地明察の話では、映画のことよりも、どーでもいい事に関心が向いた人が多く、「途中で攻めてきた忍者はあの後どうなったのか」とか、種村先生が序盤の囲碁のシーンが終わってから終盤まで寝ていたとか…。しかしながら、例の囲碁のシーンではやはりプロの先生方は色々と目の付け所が違ったようで、あーだこーだと言いながら映画の棋譜を並べていました。その流れで、映画の碁の続きを参加者八名(佃先生は用事で帰られたので、種村先生、岩丸先生、アマ六段のスタッフの方=私の碁の師匠、私、息子、嫁さん、女性の方、男性のアマ六段の方)で連碁で打つ…という流れに。内容はともかくとして、なんだかんだと楽しい一局でした。

囲碁の話から世間話まで色々と話し込んだり、よんろの碁を考えたり…なんか下らない話で色々と盛り上がったりして、やけに楽しい時間でしたwその後、お腹が空いたと言う事でプロのお二方以外のグループでご飯を食べに行き、その後エストレラに戻って碁を打つことに。息子は女性の方と同程度の棋力らしく、二人で。私は話の流れでアマ六段の男性の方と、嫁さんは私の師匠と打っていました。

で、当然のごとく九子局だったんですが…結果はギリギリ一目勝ち。終盤、相手の方の見損じで5子の石を取る事が出来、それで差を詰められたという感じ。整地するまで負けたと思っていたのでビックリ。その後、あれこれと検討をして、自分の悪い点やら何やら…序盤に大きいミスをしたので、その話が中心でした。それ以外はそこまで大きいミスは無かったようで。

で、九子局で良くある展開。

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確かこういう展開になったとおもうんですが、この場合の白に囲まれた左辺の黒石をどうしたらいいのか…いつも悩みます。で、実戦は…。

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おぼろげですが、確かこんな感じ。今、自分で見返してみても、なんでこのタイミングでソッポ?と思うんですが…この後、左辺が丸々盗られました。で、これどうしたらよかったのかと言うと、当然なんですが…。

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ここまでノビれば天元と連絡できるわけですから、これで良いんですよね。全く何をやってたんだか…と、話がそれましたけども、この白に囲まれた「ように」見える、黒一子。これをどうしたらよいのか…と来てみたところ、「これは白に囲まれているように見えるけど、見ようによっては辺に開きすぎた白に黒が打ち込んでいるのと同じ理屈だから、開きすぎを咎められた白が苦しい」と、あーそう言われたら、そらそうだよね!と、納得させてもらった次第です…。つまり言ってみれば、

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これと同じである、と…言われてみたら、納得です。そっかあ…そうだよなぁ…。

正直、置き石の数が増えれば増えるほど、緊張して手が臆病になる、という事が、あるような気がします。上手の方の予想出来ない手に覚えてしまうと言うか、(どういう手が来るかわからない、予想もしない手でうまくやり込まれるかも…)と言う思いが常にある気がします。そういう意識から、変に抜けたミスをしている部分も一部あるのかな、と。この碁では、他にも本来ならば生きの無かった白を、こちらが臆病な手を打ってしまったが為に、四目の地を確保する事に白が成功し、生かせてしまった…という場面がありました。しかも、殺す手まで見えていたのに緩めてしまったという…どうして「絶対に殺せる」という自信が持ちきれなかったんですよね。「もしかしたら読み違えていて、ムリなのかも…」と思ってしまう。同級相手なら迷わず打つところだと思うんですが。

そんなわけで色々と楽しい一日でもありましたが、一局の碁から色々と勉強させてもらった日でもありました。